薄毛対策や予防に良いと言われる「湯シャン」
湯シャンとは何か?メリットとデメリットは?どんな人が取り入れるべきか?湯シャンにまつわる疑問がある方も多いでしょう。
この記事では、湯シャンのメリット、注意点、どんな人におすすめか、よくある質問などをまとめて解説しています。実際に湯シャンを取り入れる前にぜひご覧ください。
この記事でわかること!
湯シャンとは:シャワーのお湯だけで髪を洗うこと
湯シャンとは、文字通りお湯だけで髪を洗うこと。
シャンプーを使わない洗髪方法で、主に髪と頭皮の洗い過ぎを防ぐ目的があります。
頭皮と髪に必要な皮脂を残しながら洗うことで乾燥を防ぐなどのメリットがあり、頭皮環境を整えるために取り入れる人も多いようです。
そもそも、「健康な頭皮」とは適度な皮脂がある状態。皮脂は外部刺激から頭皮を守ったり、潤いを保ったりする役割を担っているため、落とし過ぎるとかえって頭皮にとっては悪影響になってしまうのです。
シャンプー剤による過度な洗浄を避け、湯シャンを取り入れることで頭皮に適度な皮脂を残し、健康的な頭皮に導くことができます。
湯シャンの正しいやり方
実際に湯シャンを始める前に抑えておきたい3つのやり方について解説します。
湯シャンの頻度
今までシャンプーで毎日洗っていたのを、いきなり湯シャンに切り替えることはリスクがあります。髪質や頭皮の状態に合わせて徐々に湯シャンの頻度を上げるようにしてください。
突然毎日湯シャンの生活に切り替えてしまうと、今までシャンプーありきの洗浄に慣れていた頭皮が過剰反応し不要な皮脂が残ってしまい、臭いや毛穴詰まりなどの頭皮環境の悪化に繋がります。
まずは週に1~2日、整髪料を使わない休日のみなど低頻度で湯シャンを取り入れましょう。その後、頭皮の状態を見つつ湯シャンの頻度を増やしていくのがおすすめです。
最終的に毎日湯シャンにしなくても、1日おきや、週に数日程度が体質に合っているという場合もあるので、頭皮の様子を見ながら湯シャンを続けてみてください。
お湯の温度は38~40度
湯シャンで使うお湯の温度は、38〜40度がおすすめです。熱すぎるお湯での洗髪は頭皮の乾燥を進めてしまうリスクがあり、低すぎると皮脂を落としづらくなってしまいます。
特に肌トラブルが起きやすい方はぬるめの38度が良いでしょう。また、洗髪前にお湯に浸かって体温を上げておくと皮脂が浮きやすくなるので、体の冷える冬場やクーラーで体が冷えてしまった日には上手く活用してみてください。
長期的に続ける
湯シャンへの切り替えによって得られる効果は、実は早期に現れるものではありません。
洗いすぎによって頭皮が乾燥していた場合、2~3日程で効果が出始める場合もありますが、頭皮の皮脂バランスが変化するのには時間がかかります。
今までのシャンプーと交互におこなったり、週に数日など低頻度から取り入れたりして、様子を見ながら長期的に湯シャンを続けていく必要があることを覚えておきましょう。
湯シャンへの切り替えで得られる皮脂バランスの調整は、早くて半年、長くて3年ほどが目安となります。徐々に変化していく頭皮環境をのんびり見守りましょう。
髪へのダメージを低減!湯シャンの5つのメリットと効果
湯シャンには髪のダメージを低減するなど、5つのメリットと効果があります。まずは湯シャンによって得られる良いことについて知っておきましょう。
薄毛対策になる(抜け毛予防)
性別を問わず、加齢に伴って多くの方を悩ませる抜け毛による髪のボリュームダウン。抜け毛の原因は様々ですが、1つとして、シャンプー剤による頭皮のダメージを見逃してはいけません。
洗浄力が高いシャンプーでの洗髪は、繰り返すうちに頭皮に必要な皮脂などまで洗い流し、ダメージを受けやすい環境を作ってしまいます。
シャンプー剤によって蓄積されたダメージは、皮脂不足、毛穴詰まり、ヘアサイクルの乱れなどに繋がり頭皮環境を悪化させ、抜け毛の大きな原因となります。湯シャンを適度に取り入れ、自然で健康的な頭皮環境に導くことで薄毛、抜け毛の対策や予防になりますよ。
頭皮トラブルを防ぐ
シャンプーを使わない湯シャンは頭皮の常在菌にとっても影響が少なく、適度なバランスを保てるというメリットがあります。
頭皮に常在する善玉菌は健康な汗や皮脂をエサにして活動していますが、シャンプー剤での洗浄では必要なエサまで洗い流してしまうリスクが。湯シャンで頭皮の健康状態を整えてあげることで、常在菌の活動を正常に戻すことができ、頭皮のトラブルの打開に繋がります。
また、元々肌トラブルが起きやすい方にとっては、シャンプーの刺激が強すぎる場合もあるので注意しましょう。湯シャンで自然な状態に戻すことで、余計な刺激を避けて頭皮トラブルを和らげる効果が期待できます。
地肌の乾燥や炎症に悩んでいる方にとって、湯シャンは大きなメリットがある洗髪方法なのです。
皮脂の過剰分泌にアプローチ
皮膚は、乾燥し過ぎると乾燥を止めるために皮脂が分泌されます。頭皮で過剰な皮脂の分泌が起こると、地肌や髪のべたつきが気になる状態に。
べたつきが気になるからと、洗浄力のあるシャンプーで洗髪すると更に頭皮は乾燥し、皮脂がより多く分泌される悪循環に陥ってしまいます。
皮脂の過剰分泌と乾燥の悪循環を止めるには、自然な頭皮に戻しやすい湯シャンがおすすめ。適度な皮脂を残せる湯シャンなら、頭皮の乾燥を抑えつつ過剰な皮脂分泌を抑え、頭皮のべたつき払拭などの効果が期待できます。
乾燥対策になる
湯シャンではシャンプー剤を使わないため、皮脂を適度に残すことができます。皮脂は頭皮の潤いを保つ役割も持っているため、頭皮の乾燥対策として湯シャンが有用と言えるのです。乾燥しづらい頭皮環境を整えていくことで、フケなどの悩みを打開することにも繋がりますよ。
また、適度な皮脂を残すことで乾燥を防ぎ、髪の艶を取り戻す効果も期待できます。
特に女性は男性に比べて皮脂の分泌量が少ない傾向にあるため、適度に湯シャンを取り入れて乾燥やフケの対策をするのがおすすめです。
シャンプー代の節約
毎日使うシャンプーは消耗費なので定期的に購入する必要があります。湯シャンを取り入れたり切り替えたりすることでシャンプー代を節約でき、経済的にも余裕ができます。
特に髪が長い方はシャンプーの消費量も多いため、年間で考えると結構な額になりますよね。湯シャンではシャンプーを使わないので、単純にコスト負担を小さくすることができますよ。
【要チェック】湯シャンがおすすめな人
湯シャンにはメリットも注意点もあり、「結局自分が取り入れるべきかわからない」という方も多いでしょう。
湯シャンは、以下のような方におすすめの洗髪方法です。当てはまる条件があれば、1度取り入れてみてください。
抜け毛が気になる人
抜け毛の原因は様々ですが、頭皮環境の悪化は大きな理由の1つです。
頭皮環境の悪化とは、乾燥、炎症、痒み、フケなどのトラブルが起きること。合わないシャンプーや、強すぎる洗浄は頭皮環境を悪化させてしまう可能性が高く、注意が必要なポイントです。
湯シャンによって頭皮環境を自然な状態にリセットし、トラブルを改善できる効果が期待できるため、抜け毛が気になる方は湯シャンを試してみる価値があるでしょう。
髪が乾燥気味の人
頭皮だけでなく、髪の乾燥にも湯シャンは有用です。
頭皮や髪に必要である油分や皮脂をシャンプー剤によって洗い流してしまっている場合、乾燥が進み髪がパサついたり、まとまらなくなったりしてしまいます。
そこで、湯シャンで適度な油分や皮脂を残すように洗髪することで髪の乾燥を抑えられる効果が期待できますよ。
湯シャンで適度な油分を残すことで髪の艶を取り戻すこともできるため、気になる方は1度取り入れてみましょう。
フケが気になる人
フケが気になるという場合にも湯シャンはおすすめです。
白くパラパラとしたフケが出るという方は、頭皮が乾燥し過ぎている可能性があります。シャンプーによる皮脂の洗い過ぎなどはフケなどの頭皮トラブルの原因となるため、湯シャンを取り入れることで打開できるかもしれません。
また、フケ以外にも痒み、湿疹、赤みなどの悩みがある場合も湯シャンで頭皮環境をリセットすることで打開に繋がる場合があるため、試してみると良いでしょう。
【要注意】湯シャンに向いていない人
湯シャンは髪や頭皮を自然体に戻す効果が期待できる洗髪方法ではあるものの、以下のような方には向いていません。
元々皮脂の分泌が多いオイリー肌(脂性肌)の方は、頭皮環境が原因で皮脂が過剰に分泌されているわけではありません。シャンプーでの洗髪より洗浄力で劣る湯シャンでは、落とすべき皮脂まで残ってしまうリスクがあるため湯シャンは避けましょう。
また、整髪料を使っている方も、湯シャンでは洗浄力が足りない可能性が高いためおすすめできません。
整髪料はお湯だけでは落とせない成分であるため、シャンプーを使ってしっかり落とすことが大切です。
ワックスやスプレーを使っている方は、湯シャンではなくシャンプーを使った洗髪でしっかり頭皮の汚れを落としてください。
育毛には日常の頭皮・毛髪ケア、バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレスを軽減することが大切です。それでも薄毛が改善しない場合は早めにクリニックで医師の診察を受けることをお勧めします。
湯シャンに関するよくある質問や疑問
最後に、湯シャンに関するよくある質問や疑問についてお答えします。
湯シャンに興味がある方や、これから取り入れようと考えている方の多くが持つ疑問にまとめて回答するので、ぜひ目を通してくださいね。
湯シャンのデメリットは?
湯シャンのデメリットは、時間がかかることや合わない体質の方がいることです。
時間がかかるというのは2つの意味があり、1つは湯シャン生活への切り替えがすぐにできないという意味。徐々に切り替えていく必要があり、効果を感じるまでには数か月の時間を要します。
2つ目は、洗髪時間が長くなるという意味です。シャンプーを使わないため、一見時間短縮ができそうな湯シャンですが、シャンプー剤による洗浄効果を利用できないので丁寧に揉み洗いする必要があり、洗髪にかかる時間は伸びてしまいます。
また、オイリー肌(脂性肌)の方は元々皮脂の分泌量が多く、湯シャンに不向きです。乾燥による過剰な皮脂の分泌は払拭できる場合はあるものの、元の体質を変える効果はないので注意しましょう。
湯シャンは何日に1回?
湯シャンの頻度は人によって様々です。
毎日湯シャンで丁度良いという乾燥肌タイプの方もいれば、普通肌で湯シャンは2日に1回程度が良いという方もいますし、週に1~2日程度が良いという方もいるでしょう。
湯シャンの頻度は徐々に増やしていき、頭皮の状態を見ながら特に自分に合った頻度を探るのが重要です。そのため、明確に推奨できる湯シャンの頻度はありません。
湯シャンの洗髪時間は?
湯シャンでの洗髪時間は長めに考えておくと良いでしょう。なぜなら、湯シャンではシャンプー剤による洗浄効果に頼れないためです。
湯シャンで洗髪する場合、お湯のみで汚れや皮脂を洗い流す必要があるため、シャンプーで洗うときよりも丁寧な揉み洗いをしなければなりません。結果、時間をかけて頭皮や髪を洗う必要があり、洗髪時間は長くなります。
湯シャンをする日はシャンプーで洗髪する日より時間がかかると考えてください。
洗髪しないとどうなる?
洗髪しない場合、その日に蓄積された皮脂や汚れはそのまま残ってしまいます。
ただし、冬場や外に出なかった日など汚れや汗が気にならない場合は湯シャンしない日が合っても構いません。
髪は濡れている時に特にダメージを受けやすい性質があるため、あまり汚れや皮脂が気にならないという日は濡らさない選択肢を取るのもOKなのです。とは言え、汗をかいたり整髪料をつけたりしたにも関わらず洗髪しないのは髪や頭皮にとってマイナスです。明らかに汚れや埃がついていたり、汗をかいた自覚があったりする日は必ず洗髪して清潔な状態を保ちましょう。
湯シャンはニオイが気になる?
湯シャンでも臭いが気にならない方は多くいます。
例えば、乾燥肌で炎症が起きやすい場合はトラブルによる頭皮の臭いが気になる場合が多いですが、湯シャンによって頭皮環境が改善されると臭いは低減されます。
しかし、洗浄力が低い湯シャンを適当におこなってしまうと余分な皮脂や汚れが残り、頭皮環境が悪化することも。その場合頭皮トラブルを誘発し、臭いなどが気になってしまうこともあるので注意は必要です。
湯シャンをするときは、シャンプー剤を使えない分洗浄力が低くなることを踏まえて丁寧に洗髪することが重要。丁寧に洗髪すれば、湯シャンでも頭皮の臭いは気になりませんよ。
まとめ
過剰な洗浄を避けることで頭皮環境を自然体に戻し、抜け毛や薄毛の予防、対策に有用とされている湯シャン。
乾燥対策や頭皮環境の改善など多くのメリットがある一方で、オイリー肌の方には向かないなど抑えておきたい注意点もあります。
抜け毛が気になる、フケや乾燥が気になるといった方なら、1度試してみる価値はあるでしょう。湯シャンによる頭皮環境の改善には数か月の時間を要するため、焦らず続けることを忘れないようにしてくださいね。
こちらのメディコレマークは医療健康情報を含むコンテンツが第三者の立場の専門医が3つの判定項目:「エビデンス」「現場での再現性」「表現の適切性」で厳正に判定し、基準を全てクリアしたコンテンツに対して「第三者の専門医が問題がないと確認した」ことを認証するとして付与されたコンテンツです。