薄毛が気になったとき、主な対策として取り入れられる発毛剤と育毛剤。
早めの対策や予防で、AGAや薄毛の改善が見込めます。
この記事では、発毛剤について以下の情報をまとめています。
- 発毛剤と育毛剤の違い
- 薄毛への有用成分3つ
- おすすめの発毛剤
- 発毛剤の使い方
- 発毛剤のよくある疑問と回答
薄毛に悩み始めた方、初めて発毛剤の使用を検討している方に役立つ内容をまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。
- ・当記事は記事作成時点での情報を基に掲載しております。
キャンペーン及び料金内容は変更や終了する可能性が有りますので、最新情報は各機関公式サイトにてご確認ください。 - ・掲載クリニックや医薬品・医薬部外品・化粧品について編集部による調査により独自に推薦させていただきました。
- ・記事記載の効果効能や痛みには個人差があり保証するものではありません。
- ・クリニック選定やまとめなどは編集部独自の視点で執筆しております。

青山メディカルクリニック
院長 松澤 宗範
URL:https://amclinic.tokyo/
■診療科:再生医療、形成外科、美容外科、美容皮膚科
■経歴
2014年 近畿大学医学部 卒業
2014年 慶應義塾大学病院初期研修
2016年 慶應義塾大学病院形成外科入局
2016年 佐野厚生総合病院形成外科
2017年 横浜市立市民病院形成外科
2018年 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科
2019年 銀座美容外科クリニック 新宿院院長
2020年 青山メディカルクリニック院長
■資格・所属学会
・国際抗老化再生医療学会
・日本抗加齢医学会
・日本形成外科学会
・日本性機能学会
・日本アンチエイジング外科学会
・日本細胞外小胞学会
・日本がん免疫学会
・日本免疫治療学会
・日本NKT細胞標的治療研究会
・点滴療法研究会
・遅延型フードアレルギーと過敏症研究会
・日本コロイドヨード研究会
・日本医学脱毛学会
この記事でわかること!
発毛剤とは:発毛効果が認可されている医薬品
発毛剤とは、毛が抜けてしまった部分に新しく毛を生やす「発毛効果」が認可されている医薬品のことです。
薄毛や抜け毛が気になる部位に効果を発揮し、改善方法の1つとして使用されています。
育毛剤の場合は既にある毛を元気にする効果が期待できるというもので、発毛剤とは別物なので注意しましょう。
また、発毛剤は第1類医薬品、育毛剤は医薬部外品に分類されるという点でも違いがあります。どちらもドラッグストアなどで市販されているので、入手するのは難しくありません。
発毛剤は「症状が短い」「頭頂部にある」「サイズが小さい」人におすすめ
発毛剤を使うのがおすすめなのは、主に3つの特徴がある方です。
まず、薄毛の症状が出てから5年以内程度の症状が短い方。発毛の有用成分であるミノキシジルが特に効果を発揮するのは脱毛症状が出て5年以内というデータがあります。
次に、脱毛している部位が頭頂部であり、かつ脱毛している範囲が10cm程度までと小さめの場合です。広範囲であったり、頭頂部以外の部位が脱毛してしまったりしている場合は発毛剤の効果が得にくいと言われています。
脱毛症状が出て5年以内、脱毛箇所が頭頂部の10cm程度という条件が当てはまる方は、治療や市販の発毛剤の使用がおすすめです。
【薬局で買える】発毛剤の3つの有用成分
次に、発毛剤選びでチェックしたい発毛剤の有用成分3つをご紹介します。
ミノキシジル|新しい髪の毛が育つのをサポートする
ミノキシジルは、脱毛症の治療でよく使われる液状の外用薬です。
元々は血管の膨張効果があることで血圧降下剤として開発された成分ですが、副作用として体毛が濃くなることが確認されたことで現在は薄毛改善の治療薬に応用されています。積極的に毛を増やす効果があることで「攻めの発毛成分」と呼ばれることもあります。
ミノキシジルはAGA治療に効果がある外用薬として認可されている薬品であり、2%~5%の濃度が主流。医師による診察と処方があれば5%以上の濃度のものも使用できます。
含有量が多い薬は改善効果が高まると共に副作用のリスクも高まるため、自己判断で勝手に使ってはいけません。
フィナステリド|薄毛の進行を妨げる
フィナステリドはミノキシジルと並ぶAGA治療に使用される主な有用成分です。
フィナステリドは男性ホルモンを減らすことで毛髪が抜ける原因を低減し、薄毛の進行を防ぐという働きがあります。
還元酵素5αリダクターゼの活発化を防ぐことができ、DHTという毛髪を攻撃してしまうホルモンを抑えてくれます。乱れたヘアサイクルや頭皮環境を正常に戻してくれる効果が期待でき、「守りの発毛成分」と呼ばれることもあります。
フィナステリドは内服薬として処方されることが主であり、「フィナステリド錠」「プロペシア」などの医薬品として処方されます。
デュタステリド|薄毛を予防して髪を太くする
デュタステリドはAGA治療薬として処方されることもある有用成分です。
ミノキシジルやフィナステリドと違い、クリニックによって取り扱っていない場合があります。
元々は前立腺肥大症の治療薬であるアボルブという薬品に含まれていた成分ですが、AGA改善の効果も期待できることがわかってから改めて薄毛治療薬として開発し直されました。
薄毛の進行抑制の他、発毛と育毛を促す効果も期待できるため、総合的に薄毛の改善に役立つと考えられています。
ミノキシジルとの併用も有用とされており、症状や診断によってはセットで処方されることもあります。
発毛剤と育毛剤の違い
次に、発毛剤と育毛剤の違いを具体的に知っておきましょう。
症状や悩みに合わせて適切な薬剤を選択するためにも、発毛剤と育毛剤の違いや効果を知ることは重要です。
発毛剤|髪の毛を増やして脱毛の進行を防ぐ医薬品
発毛剤は、毛を作り出す毛包を活性化させることで新たな髪を生やす効果がある薬品です。
発毛剤にはミノキシジルが含まれ、発毛効果によって薄毛部分を改善していきます。
髪を増やして脱毛の進行、薄毛の拡大を防ぐ効果が期待できるのが発毛剤です。
育毛剤|今ある髪を育てて抜け毛を防ぐ医薬部外品
育毛剤は、今毛が生えている頭皮を清潔にし、髪を太く長く丈夫に育つよう環境を整える効果が期待できるものです。
薄毛の原因物質の生成を防ぎつつ、薄毛の対策をしていきます。
発毛剤に含まれるミノキシジルは含まれず、あくまで毛を育てる効果、または頭皮環境を整える効果のみに留まるのが育毛剤です。
薄毛の予防などに有用と考えられます。
手軽に買えちゃう!人気のおすすめ発毛剤3選
次に、手軽に入手できる人気のおすすめ発毛剤を3つピックアップ。
有用成分や価格をお伝えしつつ、口コミでの評価にも触れていきます。
- 大正製薬|リアップX5プラスネオ
- スカルプD メディカルミノキ5 プレミアム
- LABOMO ヘアグロウ ハナミノキ
強く太い髪が生える|大正製薬 リアップX5プラスネオ
1つ目は、大正製薬から発売されているリアップXプラスネオ。シリーズ累計7,000万本突破の人気商品で、AGA対策の発毛剤として多くの方が利用しています。
ミノキシジルを5%配合している発毛剤であり、発毛効果が期待できます。
また、ミノキシジルの他にもl-メントール、ピリドキシン塩酸塩、トコフェロール酢酸エステルを配合しており、清涼感を与え皮脂の分泌を止める効果、血行促進の効果も。
グリチルリチン酸などのスカルプケア成分もたっぷり配合されているため、頭皮の炎症、痒み、フケなどの悩みにもアプローチしてくれますよ。
皮脂や常在菌のバランスを整え、頭皮環境を改善することでより強く太い毛を生やす効果が期待できます。
容器は1回分の適量が簡単に出せる設計で、初めて発毛剤を使う方や忙しい朝に使う方も気軽に使い続けられることも特徴です。
販売価格:8,140円
出典:大正製薬
髪が生えて抜けない|スカルプD メディカルミノキ5 プレミアム
2つ目は、頭皮の健康を考え続けて20年以上のスカルプDから、スカルプD メディカルミノキ5 プレミアムをピックアップ。公式通販でも手軽に買える市販薬で、プレゼントキャンペーンなどを実施していることもあるカジュアルな発毛剤です。
ミノキシジルを5%も配合している発毛剤であるメディカルミノキ5 プレミアム。ピリドキシン塩酸塩、トコフェロール酢酸エステル、l-メントールの3種類の有用成分を配合し、頭皮環境をしっかり整えていきます。
グリセリンを配合することで、ミノキシジル製剤のエタノールによる頭皮の乾燥もケア。長期にわたって薄毛ケアをすることを考えた優しい発毛剤です。
また、スカルプDではミノキ補償制度を用意しており、提携クリニックでのAGA治療に対して月額5,000円まで最大6回分の治療を無料で提供。補償の利用には条件がありますが、クリニックでの治療も含めて検討している方なら要チェックです。
販売価格:7,800円
出典:アンファー
女性用の発毛剤|LABOMO ヘアグロウ ハナミノキ【第1類医薬品】
3つ目は、女性用の発毛剤LABOMO ヘアグロウ ハナミノキ【第1類医薬品】です。発毛と育毛に向き合って50年のアートネイチャーが販売している発毛剤で、育毛を促しつつ抜け毛の進行を抑制、予防する効果が期待できる薬品です。
ミノキシジル1%配合、発毛をサポートしてくれるLABOMO ヘアグロウ ハナミノキ。壮年性脱毛症に悩む女性に向けて販売されており、ミノキシジルによる発毛効果の他、トコフェロール酢酸エステル、l-メントール、パントテニールエチルエーテルなどの有用成分で頭皮環境をサポートしてくれます。
皮脂の酸化防止、毛細胞の栄養補給、頭皮の痒みやフケの予防などの効果が期待できるため、1本でスカルプケアができてしまいます。
頭皮環境を正常化することで、本来のヘアサイクルを取り戻し、発毛と育毛がしやすい環境へ導いてくれますよ。
公式サイトでは、容器の使い方について解説とともに動画も公開されているので、初めて発毛剤を使うという方でも始められます。
販売価格:4,960円
出典:アートネイチャー
【簡単4ステップ】塗るタイプの発毛剤の正しい使い方
塗るタイプの発毛剤は、基本的に使い方は共通です。
4ステップで簡単に使えるので、ここで発毛剤の使い方をチェックしておきましょう。
1、頭皮を清潔にする
まずは頭皮を清潔にします。
汚れや皮脂が残った状態で薬剤を塗布しても、浸透を邪魔されて角質層まで成分を届けることができません。
シャンプーを使ってしっかり洗髪し、頭皮を綺麗な状態にしておくことで、発毛剤の効果を発揮しやすくすることができますよ。
洗う時は髪の毛よりも頭皮のマッサージ、揉み洗いを意識しましょう。
毛穴汚れまで落としておかないと、頭皮を清潔にしたことにはなりません。
また、爪を立てたり強く擦るのもNGです。頭皮に傷をつけてしまうと、発毛剤のアルコール成分などがしみて炎症を引き起こす可能性があります。
丁寧に優しく、しっかり洗って頭皮を清潔にしてください。
2、薄毛の部分に当たるよう丁寧に塗り込む
次に、ドライヤーでざっくり乾かした頭皮に発毛剤を塗りこみます。
薄毛が気になる部位に薬剤が当たるよう、かかる毛がある場合は避けてしっかり頭皮に発毛剤を塗布してください。
ただし、髪を避ける場合は引っ張り過ぎないように注意が必要です。優しく塗布するよう心がけましょう。
薬剤を塗布する方法は、商品ごとにボトルの形や仕様が異なるので取扱説明書を読んで正しく使ってください。
塗るタイプなら軽くトントンと広範囲に塗布し、スプレータイプなら噴射するごとに頭皮を揉んであげるのがおすすめです。
3、浸透させるためにマッサージする
発毛剤を塗布したあとは、角質層まで薬剤を届けるために頭皮をマッサージしていきます。
塗ることによって効果は期待できますが、頭皮マッサージをおこなうことで血行促進の効果があり、より効率的に薬剤を浸透させることができます。
頭皮を傷つけないよう、指の腹を使って優しく頭皮を揉み込みましょう。
頭皮マッサージは継続することで頭皮を柔らかくし、発毛や育毛にも良い効果が期待できます。しかし、間隔が空いてしまうと頭皮は再び硬くなってしまうので、毎日継続して頭皮マッサージするのが理想です。
4、しっかり自然乾燥させる
最後に、発毛剤を自然乾燥させてケアは終了です。
自然乾燥は特にやることがありませんが、すぐに寝転んだりタオルで触れてしまったりすると薬剤が外に移ってしまい、頭皮に浸透しきれなくなってしまいます。
また、自然乾燥後に引き続き濡れた頭部を放置してしまうと、残った水分を元に雑菌が繫殖してしまいます。
自然乾燥は2~3分を目安に、最後はドライヤーでしっかり残りの水分を乾かしてくださいね。
発毛剤の5つのよくある質問
最後に、発毛剤に関するよくある質問にまとめて回答します。
発毛剤はいつから効果が出ますか?
発毛剤はだいたい4か月程度から効果が出始めます。
発毛剤の効果は個人差があり、早い方では2か月、遅い方では8か月程かかる場合もあるので、気長に継続することが大切です。
発毛剤の使用を途中でやめたらどうなりますか?
発毛剤は、使用を止めた時点から効果は失われ始めます。
発毛剤に使われるミノキシジルは、使用を継続することで効果を持続させることができるタイプの成分です。
使用を中断した場合、その時点から徐々に効果は失われ始め、数か月で元の薄毛の状態に戻ってしまいます。
発毛剤は絶対に髪が生えてきますか?
発毛剤の効果は絶対的なものではありません。
効果には個人差があり、人によっては髪が生えてこないこともあり得ます。多くの場合、継続して使用することで発毛効果が得られますが、効果が出る時期や程度には差がある事を踏まえて使用してください。
発毛剤は女性でも使えますか?
女性でも発毛剤は使用できます。
女性用の発毛剤はもちろん、男女兼用の発毛剤もあるので、効果や成分を見比べて適切なものを使用しましょう。
発毛剤は商品ごとに含まれる成分や重視する効果に違いがあるため、女性でも使えるものか、悩みに適した配合であるかなどは確認する必要があります。
発毛剤に副作用はありますか?
発毛剤には副作用がある場合があります。
発毛剤にはミノキシジルを始めとする様々な成分が含まれており、中には副作用が起こる場合があります。
副作用の有無は個人差があるため、実際に使用してから様子を見る必要がありますが、もし強い副作用による不調が出た場合には使用を中断し、医師の診断を受けることが大切です。
発毛剤による副作用は、頭皮の湿疹、心拍数の上昇、頭痛、めまい、体重増加、むくみなど様々です。
使用開始後は体調にも気を配ってください。
まとめ
AGA対策に有用とされる発毛剤は、有効成分のミノキシジルによって新たに毛を生えさせる効果が期待できる薬剤です。
既にある毛を強く長くする育毛剤とは、使用目的が異なるため注意しましょう。
発毛剤は、薄毛の症状が出て5年以内、10cm程度の頭頂部の症状に有用とされています。当てはまらない場合は高い効果は期待できないかもしれません。
ミノキシジル、フィナステリド、デュタステリドといった主な有用成分が含まれる発毛剤は、より高い効果が期待できるためおすすめ。中でもミノキシジルは認可された有用成分なので、必ず配合されていることをチェックしましょう。
発毛剤は正しい使い方でより効果を得やすくなりますが、効果や副作用には個人差があります。
数か月にわたって使用を継続しても効果が得られない場合や、副作用が強い場合にはクリニックでの治療や診察を受けることも大切。
状況に合わせて、適切に発毛剤を使っていきましょう。